文芸美術国民健康保険に加入しました
今年度より国民健康保険を脱退し、文芸美術国民健康保険へ加入致しました。
この仕組みを知らずに損してしまっているフリーのクリエイターの方も多いと思うのでご興味ある方は是非ご自身で調べてみてくださいね。
Index
01.国民健康保険とは
日本では全ての国民が何らかの公的な医療保険に加入することになっています。
これによって個人によって個人にかかる医療費の負担が軽減されています。
会社員や公務員と異なり、自営業者は社会保険に加入することができないので、基本的に「国民健康保険」に加入することになります。
ただこの国民健康保険料は前年度の所得をもとに算出されます。
よって、会社員からフリーランスとして独立した場合、会社員時代の給与水準をもとに国民健康保険料が算出されることになるので、所得が少なくなりがちなフリーランス1年目は注意するよう言われています。
私の場合、開業初年度から大変ありがたいことに会社員時代の年収を大きく超える所得があったため、2年目となる本年はその分の国民健康保険料に悩まされることになりました。
毎月引き落とされる金額がなかなか大きく痛い。
なんとかならないものかということで「文芸美術国民健康保険」への切り替えを行うことにしました。
02.文芸美術国民健康保険とは
「文芸美術国民健康保険」とは、「文芸・美術及び著作活動に従事し、組合加盟の各団体の会員である方とその家族」が加入できる健康保険です。
国民健康保険との決定的な違いは「保険料が所得にかかわらず一律」であるということです。
つまり、年収がどんなに高くなろうと保険料が上がらないというまさに救世主のような制度です。
03.加入の注意点
ただし、加入には注意点もあります。
①加入条件がある
文芸美術国民健康保険に加入できるのはデザイナーや作家などのクリエイティブな業務を生業として個人事業主のみです。
ちなみにSEやプログラマーは文芸美術国民健康保険に加入することはできないので注意が必要です。
加入にあたり審査もあり、こちらが結構厳しく審査で落ちてしまったという方もよく見ます。
私自身も審査用の資料は時間をかけてしっかり制作しました。
②必ずお得になるわけではない
保険料が一律ということは場合によっては、国民健康保険の方が安くなることもありうるということです。
このあたりは、加入希望者の収入や世帯人数などのさまざまな要素によって変動するため、一度ご自身でシュミレーションを行い、どちらの保険の方が安くなるのか検証する必要があります。
ただし、一般的には個人事業の所得が300万円以下の場合は国民健康保険の方が定額で済む可能性が高いとされています。
04.おわりに
文芸美術国民健康保険にご興味のある方はご自身で調べてみてください。
おそらくある程度の稼ぎがあるフリーランスであれば文芸美術国民健康保険に切り替えたほうが保険料を抑えることができると思います。
固定出費の圧縮は経営の肝です。
手続きには数ヶ月間かかってしまったので、ご検討中の方は早めにお手続きをされた方が良いかと思います。
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この記事を書いた人
Shun Otsuka
大塚 舜
北海道札幌市を拠点とするフリーのクリエイター。
千葉県で生まれ、関東・関西と全国を転々とし、現在は北海道札幌市を中心に活動中。
北海道大学卒業。
大学では心理学を研究していたが、人の心は読めない。大学卒業後、不動産会社に3年間従事し、2022年EVとして独立開業。
デザイナー・エンジニア・カメラマンの3役を兼務し、大手企業から個人まで多種多様な業種のクリエイティブサポートを行う。
好きなものはお風呂。苦手なものは高いところ。
素直で真面目。今年頑張りたいことは早めの確定申告と自炊。
自称、褒められて伸びるタイプ。