屋号EVが誕生するまで

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構想2年。苦悩のすえ辿り着いた“EV”という屋号。その歴史を振り返る。

Index

01.そもそも屋号とは

屋号というのは個人事業主版の「会社名」のようなもの。
芸人でいうところの「芸名」のようなものだと思ってください。

自由に決めることができますが、開業届など行政手続きにも屋号は記載することになりますので、個人事業を営むうえで、一度決めたらそうそう変更しないとても大切なものです。

02.自分の特徴ってなんだろう

皆さんは自分唯一無二の特徴って言語化できますか?
突然言われると難しいですよね。特に若い方はより難しいと思います。
私もその内の1人で、いざ一言で自分を表現するとなると難しく、数年間に渡って難儀しました。

結論から言うと、実は最終的に自分で答えに辿り着くことはありませんでした。
考えても考えても辿り着けなかった答えは5月5日。突然やってきます。

03.「誕生日を創る」ことを事業コンセプトとする

「誕生日おめでとう!元気?」と疎遠になっていた高校の同級生から久しぶりに連絡が入りました。
5月5日は私の誕生日です。そして彼はこう続けました。

「お前の誕生日は覚えやすい 思い出して連絡した」と。

この瞬間、雷に打たれたような衝撃があったのを記憶しています。
私は自分の特徴・得意なことを整理して自分をどうやってセルフブランディングするかずっと悩んでいたけどここでようやく“生まれた瞬間からブランド化されていた”という自分最大の特徴に気づくことができました。

彼にとって私は「5月5日生まれ」というのが記憶の付箋となっていたわけですから、同様に他の方にも認知していただける可能性があるのではないか?と思ったわけです。

そして無から有を生成する事業とかけて、「誕生日を創る」ことを事業コンセプトの土台と位置づけることにしました。

04.今日も誰かの誕生日、そして命日

誕生日は実は毎日誰かに訪れています。今日もどこかの誰かの誕生日です。
ただ、赤子で生まれる私たちは自身の誕生日を認知する術を持たず、近しい人物から教えられた日を誕生日とします。

つまり誕生日がわかっているというのはあなたを愛してくれている人がいるという証明でもあるということです。
こんなに素晴らしい日はないでしょう。

他方、同時に考えたいのは今日という日は誰かの命日でもあるということ。
この世の森羅万象には必ず表と裏があります。
いい歳になって表の綺麗な世界だけではなく、裏の世界を目にすることもそれなり増えました。

ただ、私が言いたいのは「裏」が悪いというわけではないということ。
表が成り立つために裏が存在することは多く、忌み嫌われることもありますが、それがなければ成り立たないくらい表と等しく価値のあるものです。

誕生日に置き換えるのであれば、始まりがあるものには必ず終わりがあるということ。
私たちは必ずいつか命を落とします。
だからこそ、1日1日を大切に精一杯生きなくてはいけないのです。

05.1から10までこなすオールラウンダー

フリーランスは1人で会社と同じ機能を果たします。
営業も制作も交渉も経理も全て1人でこなすのです。
自分で言うのも恥ずかしいですが、これは本当にすごいことだと思います。

多岐にわたる知識とビジネスセンス、血反吐を吐くような努力と結構な量の運。
全て揃っていないと1年ともたないでしょう。

営業力があってもスキルがなければ、仕事にならない。
高いスキルや突出したデザイン感覚があれば仕事が受注できるというわけでもない。
稼げても財務コントロールができなければ維持できない。
正しく生きようとしなければ、チャンスは巡ってこない。

フリーランスはまさに多領域に精通する「オールラウンダー」でなければいけません。
それができて当たり前なのです。

ところで1から10まで足したことはありますか?


06.“イヴ”の本当の意味

「イヴ」の原義はクリスマス・イヴに表されるように“前夜祭”です。
EVではデザインの力でお客さまの新しい「はじまり」をつくるお手伝いをさせていただきますが、お客さまにとってこれは「前夜祭」です。

何ごともゴールが正しくわからなければ走ることはできません。
本祭であるお客さまが成し遂げたいことを「おわり」と見定め、お客さまとともに歩ませていただきます。

「おわり」は「はじまり」と同じくらい大切なもの。
だから26の文字列の「はじまり」と「おわり」の“5番目”の数字をとって自分自身に名付けたのです。

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  • この記事を書いた人

    Shun Otsuka

    大塚 舜

    北海道札幌市を拠点とするフリーのクリエイター。
    千葉県で生まれ、関東・関西と全国を転々とし、現在は北海道札幌市を中心に活動中。

    北海道大学卒業。
    大学では心理学を研究していたが、人の心は読めない。大学卒業後、不動産会社に3年間従事し、2022年EVとして独立開業。

    デザイナー・エンジニア・カメラマンの3役を兼務し、大手企業から個人まで多種多様な業種のクリエイティブサポートを行う。

    好きなものはお風呂。苦手なものは高いところ。
    素直で真面目。今年頑張りたいことは早めの確定申告と自炊。

    自称、褒められて伸びるタイプ。